このサイトは、「ヴァニタス」をキーワードに芸術表現をリサーチし、情報を発信していく「ヴァニタス・アート」のプラットホームです。
「ヴァニタス vanitas」とは旧約聖書にまで遡る概念で、「空しさ」や「虚栄」といったネガティヴな意味で使われ、17世紀バロック期のオランダ静物画のなかで独自の意味作用をもつ骸骨や砂時計、シャボン玉といった図像定型を生み出しました。近年ではヨーロッパを中心に、現代の芸術——美術をはじめ、文学や映画、演劇やパフォーマンスなど——におけるヴァニタス表現の回帰もしくは反復に注目して、「現代のヴァニタス」の新たな意味の展開を捉えなおす研究が進んでいます。
このサイトは、2020年〜2024年の4年間に実施したドイツの研究チームとの国際共同研究の成果をもとに、ヴァニタス・アートをつうじた死生観や文明観の表現、人新世(Anthropocene)のテーマと取り組むアート、ヴァニタスによるジェンダー表象、そして西洋と日本のトランスカルチャーの視点からの比較文化論などを発信していきます。
2023年9月開催
シンポジウム+講演会「VANITAS 現代美術と写真にみる「はかなさ」のイメージ ⽇独共同研究の成果から」(外部サイト)
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